2016.01.14
症例集(オペログ)
上顎第1大臼歯にソケットリフトでHAインプラント埋入
この患者様は、今までに他医院でインプラント治療を3~4回受けられていましたが、今回は池田歯科での初めてのインプラント治療となりました。
右上の第1大臼歯が歯根の破折で抜歯となり、そこへスプラインHAインプラントを1本埋入しました。
術前のCT画像で見る限り、ほとんど歯槽頂の骨が無く初期固定が難しいケースでしたが、うまくオペを行えばインプラント埋入と同時のソケットリフト法でうまくいくことがわかっています。
手術の後は、痛みも腫れもほとんどなく今までのインプラント手術に比べてとても楽だったとのことでした。
オペ前のCT画像での埋入シミュエーションです。既存の歯槽骨はほとんどありませんが、両側が高くソケットリフトには利点のある形状でした。
このようなケースでは、ドリルを使用するとシュナイダー膜を穿孔する危険がありますので、ピエゾサージェリーと言われる、マイクロ振動の機器で骨を削っていきます。
その後、オステオトームテクニックを使用して、埋入を行いました。
埋入直後の状況ですが、固定もある程度取れています。また、歯槽頂がフラットですので、予後も良好だと思います。
術後のパノラマレントゲン写真ですが、補填材と共にうまく上顎洞粘膜が挙上されているのがわかります。
2015.09.19
症例集(オペログ)
上顎無歯顎のストローマンBLインプラント
上顎の無歯顎(歯が1本もなくて、いわゆる総入れ歯)のケースですが、どうしても固定式の歯を入れてほしいとのご希望でした。
右上のインプラント埋入部位のCT画像ですが、骨の厚みが2~5mm程度です。10mmのインプラントを使いたいので、かなりの上顎洞底挙上を行わなくてはなりません。
とりあえず仮の総義歯を作成して、骨のある部位に4本のBLインプラントをいれました。
前歯部には、唇側にbio-ossとbioguideでGBRを同時法で行います。
上顎結節の部位にBLのRC4.8×8mmを埋入します。
1回目の手術で4本のインプラントが入りました。
その後、仮歯を4本のインプラント支えながら、両側の骨のない部位に骨造成と同時のインプラント埋入を2回に分けて行いました。
上顎洞の側壁を開窓して、剥離した粘膜の下に静脈血から作成したCGFをいれて、その下に骨補てん材を入れます。
使用した補填材のBI-OSS
患者さんの自己血から作成したグロースファクター
ここでも、ストローマンのSLActiveを使用します。
右上4,6部位への埋入。
左上は4,5部位への埋入。
2か月前に埋入していた、右上の4,6番部位のインプラント周囲の状態ですが、すでに骨化が始まっているように見えます。
左上の4,5番部位に埋入した直後のCT画像です。
3か月経過した時点で2次オペを行い、同時にオステルでスタビリティー値を計測してみたいと思います。
2015.08.06
症例集(オペログ)
上顎臼歯部のGBRステージド+ソケトリフトでTL埋入
先月のオペになりますが、上顎左側臼歯部の歯槽頂の既存骨が1~4mm のケースにまず歯槽頂にオープンバリアメンブレンでGBRを行い、5か月後にソケットリフトでストローマンのTLインプラントを2本埋入しました。
術前のCT画像ですが、前医にて上顎左側臼歯部を抜歯され取り外し式の入れ歯を入れることになり、何とかインプラントができないかということで、来院されました。
確かに、歯槽頂の骨がほとんどなく骨造成を行わないとインプラントは入れられない状態です。
歯槽頂にGBRを行い、5か月後の状態です。
使用したストローマンTLインプラントSLActiveです。
ソケットリフトでインプラントを埋入します。
インプラントオペ後の画像です。
6番部位のインプラントは初期固定が弱かったために、完全埋入しています。
インプラント埋入後のCT画像です。
2015.06.27
症例集(オペログ)
下顎第2大臼歯部へワイドネック10mm埋入
今日のオペは、右下7番部位へストローマンワイドネックインプラントの10mmを1回法で埋入しました。
舌側の骨が陥凹しているケースのため、術後のレントゲンでは下顎管まで十分に距離がありますが、これ以上深く形成すると舌側の皮質骨を穿孔してしまうリスクのあるケースです。
しかし、ちょうど良い深さに埋入すると皮質骨で支持できるバイコルチカルフィックスにより早期負荷も可能なケースです。
表面性状はSLActiveなので、6週でosstelの数値をみて65以上であれば印象に移行していきます。
術前の埋入部位、角化歯肉の量も充分です。
舌側の皮質骨でバイコルチカルとなりそうです。
使用したインプラントはストローマンSLActiveです。
35N以上で初期固定が得られています。
オペ後の状況ですが、埋入深度、角度、位置とも申し分ありません。
術後のパノラマです。
2015.05.30
症例集(オペログ)
下顎5番部位へフラップレスでストローマンティッシュレベル埋入
今日のオペは、下顎の成熟側へフラップレスでティッシュレベルインプラントのRN4.1Φ×10mmを埋入しました。
フラップレス埋入が可能な条件がすべて揃っていましたので、何の問題もなくオペが完了しました。
埋入深度がやや深めになったので、上部構造はスクリュー固定で製作します。
最近は、インプラント周囲炎に対してはスクリュー固定のほうがそのリスクが圧倒的に少ないことがわかっていますので、当医院においては基本的にすべてスクリュー固定で補綴するようになりました。
ドリリングの前に3.5mmΦのティッシュパンチでパンチングします。
埋入ポジションと角度は妥協してはいけません。なぜならスクリュー固定では、アクセスホールが咬合面の中心窩に来てほしいからです。
使用したストローマンティッシュレベルインプラントSPのSLActiveです。4週間後には印象が可能と思います。
オペ直後の写真ですが、まったく傷が見当たりません。翌日も痛みも腫れも全くありませんでした。