上顎の無歯顎(歯が1本もなくて、いわゆる総入れ歯)のケースですが、どうしても固定式の歯を入れてほしいとのご希望でした。
右上のインプラント埋入部位のCT画像ですが、骨の厚みが2~5mm程度です。10mmのインプラントを使いたいので、かなりの上顎洞底挙上を行わなくてはなりません。
とりあえず仮の総義歯を作成して、骨のある部位に4本のBLインプラントをいれました。
前歯部には、唇側にbio-ossとbioguideでGBRを同時法で行います。
上顎結節の部位にBLのRC4.8×8mmを埋入します。
1回目の手術で4本のインプラントが入りました。
その後、仮歯を4本のインプラント支えながら、両側の骨のない部位に骨造成と同時のインプラント埋入を2回に分けて行いました。
上顎洞の側壁を開窓して、剥離した粘膜の下に静脈血から作成したCGFをいれて、その下に骨補てん材を入れます。
使用した補填材のBI-OSS
患者さんの自己血から作成したグロースファクター
ここでも、ストローマンのSLActiveを使用します。
右上4,6部位への埋入。
左上は4,5部位への埋入。
2か月前に埋入していた、右上の4,6番部位のインプラント周囲の状態ですが、すでに骨化が始まっているように見えます。
左上の4,5番部位に埋入した直後のCT画像です。
3か月経過した時点で2次オペを行い、同時にオステルでスタビリティー値を計測してみたいと思います。