面白い症例があったので、ご紹介します。
1年ほど前に上顎左側6番を抜歯し、今回インプラントを希望して来院されました。
CT画像を見てみると、上顎洞の中にもこもこした形の不透過像が見られました。
顎堤部の歯槽骨から連続して皮質骨がつながっているため、どう見ても骨としか考えられません。
6番を抜歯する前には、長期間根尖性の歯周炎があり腫れを繰り返していたそうです。
炎症作用により上顎洞内に骨の増殖が起こったのでしょう。
幸いインプラントを埋入するのには都合が良いのですが、フラップを開いて見ると画像のように抜歯窩に骨が再生していませんでした。
抜歯窩の骨の再生が不十分です。
初期固定が取れないのは明らかでしたので、HA表面のインプラントを使用しました。
欠損部をコラーゲン膜でカバーして完全埋入としてオペを終了しました。
4か月後に 2次オペを行う予定です。