2009.05.12
症例集(オペログ)
上顎リカバリーケース
今日のオペは上顎67番部位で、今年の初めにチタンサーフェスでソケットリフトで埋入し、補綴したケースが骨統合が喪失してしまい、インプラントごと除去したケースのリカバリーです。
除去後2か月半で再度、ソケットリフトでHAサーフェスインプラントを埋入しました。
既存骨の厚みは2~3mmですので、まったくドリルを使用せずにオステオトームだけで補てん剤を詰め込んでいきます。
補てん剤だけで十分シュナイダー膜が挙上されてから8mmのインプラントを2本埋入しました。
初期固定は当然まったくと言ってよいほどありませんでしたので、骨膜切開にて完全埋入縫合を行っています。
4か月で2次オペを行い、5ヶ月後に補綴予定です。
それなら、はじめからHAインプラントを使用すれば良かったのですが、メーカーの将来性とやらエビデンスとやら、、いろいろありますので難しいのです、はい。
2009.05.11
症例集(オペログ)
下顎両側抜歯即時インプラント
先週のオペでしたが、先日上顎3,5番部位に抜歯即時インプラントを行った患者さんです。
今回は下顎両側小臼歯部の残根を抜歯して即時にEBIを埋入しました。
両側同時にできたのは、すでに暫間のブリッジが入っていたからです。
埋入したインプラントに荷重がかからないように、ポンティック(ダミー歯)の部分を削って仮ブリッジを装着します。
頬側の骨が吸収していましたので、舌側に埋入しようと頑張ったのですが、通常のドリルではどうしても骨のない方向へ流されてしまいます。
特にEBIの形態はコロナルフレアーがついていますから、その形を辺縁骨の部分に与えていないと特に骨のないほうへ移動してしまいます。
この辺は、いろんな工夫をしていくべきところでしょうね。
2009.05.02
症例集(オペログ)
下顎7番EBI
今日のオペは、下顎7番部位にEBIインプラントを成熟側埋入です。
骨高もあり、付着歯肉の幅もありましたので、居眠りしながら埋入できる症例です。
患者様も3回目のインプラントオペですので、なれておられますので不安もありません。
骨高に余裕があるときは、2mmくらい深めにドリリングを行います。きっちりですと、そこ打ちしたときに回転時スリップしてしまうと初期固定が低下するのを回避するのが目的です。
このケースは、歯肉の厚みが2mm程度で薄かったため、歯肉縁下にプラットフォームスイッチタイプのベスティックデュオのアバットメントを使用できないため、従来のオクタアバットにてフィクスチャーレベルの補綴を行いますので、プラットフォームレベルは骨縁上に設定しました。
簡単だと思っても、やはり症例、症例で気をつけることはありますね(#^.^#)
関左下7番
2009.04.27
症例集(オペログ)
前歯部スプリットクレストGBR
今日のオペは、久しぶりに侵襲度の高いオペでした。前歯部の骨幅が極端に薄く、どうしても骨を作る必要がありました。
まずは、既存の骨をドリリングするとかなりの量の骨が無駄に無くなってしまいますので、スプリットコントロールという器具を使って、インプラントの埋め込みのスペースを押し広げていき、最大限に骨を温存します。
その上で、不足する量をGBRで造成しました。
このような場合、以前は患者様のオトガイ部分から(顎の前方部)くりぬいた骨を粉砕して使用していましたが、術後の経年的な吸収が起こるのと、術後の不快症状が大きいので、最近はヨーロッパで主に行われている方法に切り替えました。
それでも、骨の材料を歯ぐきでカバーするために、切開が大きくなりますので、腫れや痛みが出やすいです。
初期固定は十分にとれましたので、4~5か月くらいで補綴できると思います(*^^)v
2009.04.24
症例集(オペログ)
上顎抜歯即時埋入
今日の患者様は、30年来かかっていた家に近くの歯科から転医して来られました。
理由は、噛み合わせと歯の形が気に入らないが、伝えてもこれ以上良くしてもらえないとのことでした。
確かに、咬合平面が整っていませんし、審美的にも前歯~小臼歯へかけてアーチインテグリティーが崩れています。
部分部分で治療を繰り返してきた結果だと思います。
今回は、歯根破折の治療をきっかけに、全体的な噛み合わせと審美性の改善を行うことになりました。
前回は、上下全体の治療歯を外してすべての歯に仮歯を装着していましたので、今日は仮歯を外して、割れた歯根を除去し2本のインプラントを埋入してあとはそのまま仮歯をつけるだけというとってもシンプルなオペでした(*^^)v
抜歯即時埋入のなせる業です。
患者様も今までに多数回のインプラントオペを経験されていましたが、いままでより簡単にインプラントが埋入されて、びっくりされていました。
画像は、術前、術後と埋入後のレントゲンです。