2009.07.24
症例集(オペログ)
サイナスリフトとマイクロ
先週は、アメリカからかえって毎日インプラントのオペをしました。
その中のひとつですが、上顎6番部位に骨が全くなくソケットリフトも行えませんでしたので、ラテラルウインドウを開けてのサイナスリフトを行いました。
頬側壁は厚み2mm程度で、シュナイダー膜は十分弾力があり良い状態でしたが、近遠心にほとんど歯根の形態の壁があるため、インスツルメントの操作には気を使いました。
ゼノグラフトで4か月待時し、ストローマンインプラントを埋入予定です。
最近、インプラントのオペのときにマイクロを使うことが多くなっています。
それだけ、精密なオペが要求されているということでしょうか。
マイクロで撮った動画の静止画像ですので、解像度がいまいちですが、実際にはもっと鮮明に見えています。
術前のパノラマ画像です。ほとんど歯槽頂の骨の厚みがありません。
Biossを使用しています。
2009.07.15
症例集(オペログ)
EBI 両側臼歯同時埋入
今日のオペは、下顎両側67部位遊離端欠損の症例です。
整形外科でビスフォスフォネートを最近処方され始めた方ですが、アメリカオーラルマキシロフェーシャルサージェリー学会のガイドラインに沿って、リスクなしと判断し、インプラントオペを行いました。
パノラマレントゲンで下顎管の位置が見えなかったので術前CTで下顎管の診査と骨密度(HU)の測定を行ってからオペに臨みました。
埋入部位のHuはおおむね100~200程度でかなりやわらかな骨でしたが、すかすかというほどではなく初期固定も4本とも35Nとれました。
ただし、下顎体の下半分は、Huがマイナス200以下でしたので、ほとんどすかすか、整形の先生がビスフォ製剤を処方するのも無理はないと思いました。
ノーベルガイドでシュミレーションし、埋入部位のクロスセクション画像を印刷し、壁に貼ってオペ中に確認に使用します。
EBI RN11mmを4本同時埋入しました。
2009.07.14
症例集(オペログ)
スピーディーグルービー
今日は、下顎67部位のマチュアーサイト(抜歯窩の完全治癒後の歯槽堤)への、ノーベルスピーディーグルービー2本の埋入です。
先月に反対側の57部位に2本のスピーディーグルービーを埋入し、即時荷重を行っています。
今回は、即時荷重をする必要性が特にありませんでしたので、通常にフラップ展開し、骨形態を把握しながら埋入し、歯肉切除を同時に行いました。
ただし、今後必要に応じて即時荷重のケースが増えてくることを想定して、常にアダプテーションテクニックを用い、45N/cmにて初期固定が得られるようにオペを行っています。
このケースも2本とも45Nにて固定できていますが、0.5mmほど埋入深度が浅くなっています。
埋入窩を深くしすぎると、所定の深度が得られないし、浅くすると先端が当たって空回りする危険性がありますので、ここら辺がなんとも難しいところです。
しかし、どのような骨質でも所定の埋入深度で少なくとも35N以上のトルクが得られるテクニックは今後必須になってくると思っています。
RP(4mm)の10mmを埋入しています。
歯槽頂の歯肉の厚みが5mmありましたので、2mmほどカットしています。
2009.07.06
症例集(オペログ)
ミニマリーデザインドフラップによる埋入
右下の5番部位にストローマンインプラントを単独埋入しました。
6番部位にはすでに、ストローマンインプラントの補綴がはいっていますので、遠心には切開線を延長せずに、近心側のみフラップを展開しました。
近心側の歯肉は、4番の歯根に存在するセメント質に再付着する形で、歯周靭帯が再生してきます。
遠心のインプラント周囲の組織は、歯根膜のない歯肉ですから容易に形が崩れてしまう可能性がありますので、なるべく傷つけないように配慮しました。
最近、ストローマンインプラントの応用が減っていたのですが、、、この前ストローマンインプラントの研究開発に携わっているアメリカのコクラン先生の講演を聞く機会がありました。
ス トローマンインプラントがヨーロッパで今年にも発売するチタンージルコニウム合金のインプラントは、チタン4よりも50%も強度が上がっているため、骨の 厚みのないケースでは、より細いインプラントを使用することで、骨造成をせずにインプラントの歯が入れられるようになります。
やはり、世界のインプラント界をリードするストローマンインプラントからは、今後も目が離せそうにありませんね。
2009.06.19
症例集(オペログ)
下顎7番部位のう胞摘出後遅延埋入
下顎7番部位の難治性歯根嚢胞で、昨年12月に抜歯とのう胞摘出を行った患者さんです。
6か月ですが、まだまだ骨が柔らかくクラス4の骨質です。
EBI4.8mmRN 11mmを単独植立しましたが、4か月待時してから補綴しようと思っています。
補綴形式は、粘膜が薄かったので、オクタアバットを装着して印象を行い、スクリュー固定のプラットフォームマージンのクラウンの予定です。
抜歯前の下顎7番部位7番部位には、歯根嚢胞があります。
ワイドボディー レギュラープラットフォームのEBIインプラントが埋入されました。