2010.03.01 症例集(オペログ)

サイナスリフト後のHA埋入

左側上顎6番部位にHAスプラインを1本埋入しました。 この部位は、bio-ossでサイナスリフトを行った後の埋入です。 近心側は骨幅がありませんので、やや遠心よりになっていますが、2本のHAで2歯補綴ですから問題ないと思います。 GBRの骨ですから、ドリリングは2.2mmだけ使用して、あとはサイトディレーティングオステオトームで圧縮拡大して、埋入しました。 術前シミュレーションソフトで骨の量と場所を確認していたので、簡単でした。 ノーベルガイドで遠心のインプラントからの距離で埋入ポジションを決定します。 初期固定も十分取れています。 術後のパノラマです。

2010.02.24 症例集(オペログ)

EBIの抜歯窩インプラント

EBIを下顎臼歯部に2本埋入しました。 7番部位は、歯周病のために抜歯して1.5か月後です。 まだ、ほとんど抜歯窩には骨ができていませんでしたが、ワイドボディーの11mmを使用して、先端1/3の部分で35Nの初期固定を得ました。 埋入位置はもう少し近心のほうがよかったのですが、抜歯窩の関係で妥協しています。 6番部位の頬側にはやや骨が不足していましたので、歯槽頂から採取した自家骨チップを移植しています。 埋入深度は、骨縁としていますが、7番部位は骨の修復具合では骨縁下になるかもしれません。 カフ1または2のプラットフォームシフトアバットメントを使用しますので、融通が利くところが、EBIの良いところですね。 現在、ストローマンをメインにEBI、アストラテック、ノーベル、カルシテックと5種類のインプラントシステムを用いていますが、それぞれの長所をうまく生かした適応症の選択が鍵になります。 7番部位の大きな抜歯窩に注目。 6番部位には、自家骨を移植したうえで、縫合終了。 右側6,7部位にインプラント埋入後のパノラマ。

2010.02.23 症例集(オペログ)

ストローマンで早期負荷をねらう

歯周病がひどくなり、奥歯をほとんど抜歯した患者さんです。 前歯は、エムドゲインという歯周病の治療を行い何とか抜かずに済みそうです。 現在、上下に治療用の入れ歯を使ってもらっています。 治療用の入れ歯は、残っている治療中の歯に大きな負担がかかりますので、あまり使用したくありません。 できるだけ早く、入れ歯を使わなくて済むようにしたいので、骨との結合が早いストローマンインプラントを使用しました。 入れ歯がないと、食事に不便なのでティッシュコンディショナーという軟かい裏打ちをして、使ってもらいます。 この時、入れ歯の固い内面が決して、インプラントのカバースクリューに触れていてはいけません。 触れていると、ロスト(失敗)する可能性が高いので、注意しましょう。 両側のオペは、40分 ティッシュコン後の内面をマイクロスコープで注意深く観察します。 術後のパノラマです。

2010.02.02 症例集(オペログ)

Straumann Bone Level とGBR

下顎3番部位にストローマンインプラントの骨縁埋入型Bone levelを埋入しました。 骨幅が足りないのは、口腔内視診でわかっていましたからBioguardとBio-ossでサイマルテーニアス(同時法)で骨増生を行いました。 このインプラントはまだ国内での販売認可が取れていませんので、スイスから直輸入で使用しています。 この新しいタイプのインプラントが発売されてから、現在国内流通しているストローマンインプラントは、ティッシュレベルインプラントと呼ばれるようになりました。つまり、プラットフォームを歯肉縁(ソフトティッシュ)の高さに一致させて使用するからです。 この新しいストローマンインプラントは、アバットメントとの接合様式も新しく、4面のグルーブでコニカルリテンションを得るクロスフィットと呼ばれるインターナルコネクションを採用しています。 そして、、既製の解剖学形態のアバットメントが用意されているのが使いやすそうです。 そのために、インプラントの埋入時の中心角度が決められていて、フィクスチャーマウントのレーザーマーキングされたラインを唇側へ一致させることになっています。 ブルーのフィクスチャーマウントの部分に見えるシルバーのラインが外側へ来るようにします。 Bio-ossを唇側の裂開部分へGBRします。 埋入後のパノラマです。

2010.01.28 症例集(オペログ)

アストラテック下顎にオーソドックスに埋入

今日はアストラテックインプラントの2回目のオペでした。 右下の4~7番部位に3本のインプラントを埋入して4ユニットのインプラントブリッジを計画しています。 骨幅は十分でしたが、67部位は下歯槽管が近く、7番部位は8mmのショートインプラントを埋入しました。 4番部位は、下顎でも最も長いインプラントが使用できる部位ですので、この症例においても13mm4.0Φを使用しました。6番部位は9mmが使用できました。 下顎骨の解剖学的形態により、どうしても頬側に裂開が生じやすいですが、プラットフォームシフトアバットメントを使用する骨縁埋入タイプですから、頬側の骨縁にプラットフォームを一致させ、近遠心と舌側はやや骨縁下に埋入しました。 なおかつ、プラットフォームシフトのヒーリングキャップを使用することで、1回法でのオペが可能です。 このようなケースには、とてもらくちんなインプラントシステムです。 ただし、埋入深度をオペ時にコントロールする場合は、コロナルフレアーのついていない、パラレルタイプ(Φ4.0またはΦ3.5)を使用する必要がありますので、ご注意ください。 部分的に骨縁下埋入です。 3本の4.0Φアストラテック埋入後のパノラマです。 ヒーリングキャップが滅菌アンプルの中に保存されています。 この辺は、スウェーデン製ということで、独自色が強いですね。