先月のインプラントオペのケースをレポートします。
向かって右側の中切歯が欠損しています。
インプラントを埋入するべき歯槽骨がかなり少ないことがわかります。
術前のCT画像ですが、レギュラーサイズのインプラントを埋入すると裂開を起こすのがわかります。
埋入と同時にGBR(骨増生)をおこなう必要があります。
スイスのストローマン社のボーンレベルインプラントの10mm RCを埋入しているところです。
幸い骨の密度は十分でしたので、固定はしっかりできています。
インプラントは内側の骨の厚みを1mm確保した位置に埋入し、外側の裂開した部分にGBRを施します。
世界中で最もオーソドックスに多く使われているGBRの手法である異種他家移植材のBio-ossとコラーゲン膜のBiomendの組み合わせでオペを行いました。
開いていたフラップを元に戻して完全に埋入の手術が完了しました。
4か月後に2次オペを行いヒーリングアバットメントを接合します。
その後1か月でセラミックの歯を制作していきます。
前歯にインプラントを行う場合、このように骨が足りないケースが圧倒的に多いのが現実ですが、術後の経過も長く多くの文献も出ている グローバルスタンダードの治療法を行うことは、術者にとっても患者様にとっても安心ですね。
インプラントの埋入が終わった直後のレントゲン画像です。