インプラントと自分の歯との違いとは?
インプラントと自分の歯との違い あなたの骨(歯槽骨)を再生する方法 第2の自分の歯と言っても過言ではないほど、多くのメリ...
続きを見る新しいご自分の歯でこれからの人生の楽しさを!
インプラントの治療にはお金がかかり、手術も必要になります。
そして、歯が抜けてしまっても、ブリッジや入れ歯の方が費用が安く済みますし、手術なども必要もなく、簡単にできる治療法であることは確かです。
しかし、多くの方が見落としている点があるのです。
ブリッジ、部分入れ歯は次第に支えている歯が抜けてしまい、その範囲を拡大し、最後は総入れ歯になってしまうということです。
そして、ブリッジ、部分入れ歯はその費用の安さ、手軽さと引き換えに他の歯の寿命を犠牲にしているともいえるのです。
どんな人でも、総入れ歯になりたくはないと思います。
やはり、味を感じる部分に人工の物が入ってしまえば、きちんと味わうことも満足に出来ませんし、入れ歯の歯で食べてもその食材の食感、咬み応えというものを感じることは難しくなります。
しかし、まだご自分の歯がたくさん残っているあなたはまだ間に合うのです。
また、引退後の楽しみとしてスポーツをされる方も多いと思います。大半のスポーツではグッと歯をかみ締めることによって力を出します。ですから、口を開けたままでは、力が出ないのです。
このように咬む力という観点から、インプラントの方がスポーツをする際にも、大きな違いが出るといわれています。
また、財団法人ぼけ予防協会のホームページをご覧になっていただくと東北大学との共同研究の結果が掲載されています。
1167人の検診受診者を「健康郡」、「痴呆の疑い」に分けたそうです。
すると、健康な高齢者のお口の中には平均して14.9本の歯が残っているのに対して、痴呆の疑いがもたれた55人のお口の中には平均すると9.4本しか歯が残っていなかったのです。
さらに、脳をMRI検査すると、歯の数が少ないほど海馬付近の容積が減少しており、意志や思考など高次の脳機能に関連する脳機能に関連する前頭葉などの容積も減っていることが分ったそうです。
この調査結果を受けて東北大学の渡辺教授は「噛むことで脳は刺激されるが、歯がなくなり、歯の周辺の神経が失われると、脳が刺激されなくなる。それが脳の働きに影響を与えているのではないか」と話されたそうです。
これは、つまり、お口の中に残っている歯の本数と痴呆との関連が証明されたわけではありませんが、示唆された調査です。このように歯の残っている本数、噛むことで脳に与えられる刺激が脳の働きに大きな影響を与えていると考えられているのです。
そういう点からも、インプラントによってこれからの人生の楽しみが大きく変わってくるのではないでしょうか。
どうしてブリッジ、部分入れ歯の終着点は総入れ歯だと言えるのでしょうか。
それは、ブリッジにしても、部分入れ歯にしても、無くなってしまった歯を補うための人工歯があり、それを支える歯があるからです。
例えば、歯が1本、無くなってしまったとします。
その歯を補うためにブリッジにしたとします。
すると、これまで3本でしていた食べ物を咀嚼するという仕事を2本でしなければならなくなるわけです。
このようにして、負担に耐え切れなくなって支えていた歯(支台歯)が抜けてしまうのです。今度は2本抜けてしまったので、4本分の仕事を2本でやることになるのです。
ブリッジのような固定式の治療法の方が部分入れ歯のような取り外し式のものより負担は少ないので、支えていた歯も耐えられる年数が長いようではありますが、それは根本的な解決にはなりません。
お口の手入れの状況にもよりますが、ブリッジで支えている歯が持つのは平均して8年、部分入れ歯だともっと短くなってしまうと言われています。
このようにして、1本から2本、2本から3本と抜けていく範囲が拡大し、支える歯にかかる負担はどんどん増して行き、その支えられる期間もどんどん短くなって行ってしまうという根本的な問題点を含んでいるのがブリッジと部分入れ歯という治療法なのです。
それに比べて、インプラントは他の周辺の歯に負担をかけることはありません
ですから、単に咬み心地が良くなったり、見た目が良くなるだけではなく、他の今、残ってる歯に負担を全くかけない、つまり、他の残っている歯を最大限、残し、自分の歯で美味しいものを食べ続けるためにも、現段階では最高の治療法ということになるのです。
インプラントは費用は多少、かかるかもしれませんが、その費用を払う代わりに、自分の歯の健康、そして生きがい、人生の楽しさというお金では決して買うことの出来ないものまで手にできる可能性を拡げる素晴らしい治療法であると私は確信しています。
そして、この治療によってできるだけ多くの方が笑顔を取り戻し、その笑顔でこれからの人生を歩まれるお手伝いをしていくことこそが歯科医師としての生きがいでもあると考えています。