上顎の左右第1大臼歯部位へHA(ハイドロキシアパタイト)コーティングのワイドインプラントをソケットリフトにて両側同時に埋入しました。
クレスタルボーンハイト(骨の厚み)は、両側とも3~4mmでした。
オペ所要時間は60分程度でしょうか。
このようなケースの場合、大学病院や総合病院の歯科で手術を行うと、まず自家骨を腰骨や脛から採取して、上顎洞の空洞を埋める手術を全身麻酔で入院して行います。
その後、4か月~6か月後にインプラントの埋入手術を行います。
しかし、当医院では、海外から個人輸入で専用の骨補てん材料を入手(厚生局に約款申請を行います)することで、自家骨を使用しなくて済みます。
更にソケットリフト法を用いることで、手術の回数を1回で済ませます。
これは、サイナスリフト法に比べて、腫れが出にくいため両側同時でも患者様の日常生活への影響がほとんど心配ないです。
補てん材は、βTCPとHAの混合です。
歯槽頂からのアプローチの場合、ややテクニック的に慣れと工夫が必要ですが、この方法でうまくいくようになると、侵襲の大きなサイナスリフト法を行う機会が減ってきます。
自分としては、やった感が少なくて物足りない気がすることもあります。
しかし、患者さんのことを考えると低侵襲が一番ですから、今後も増えて行くでしょう。
普通のサマーズテクニックのソケットリフトです。
フィクスチャーに洞内落ち込み防止のワイド径のヒーリングアバットメントを装着しています。
術後のパノラマレントゲンです。