今日は、午前も午後も上顎の臼歯部インプラントの手術で、どちらも上顎洞へのソケットリフトで埋入しました。
この症例は、午後のオペで右上の6,7番部位にストローマンインプラントの大臼歯用1回法のワイドネックΦ4.8mmを2本使いました。
術前のCTでわかるように、上顎洞粘膜にかなり肥厚が見られましたので、耳鼻科医へ対診を行ったところエンドスコープ(内視鏡)での審査で上顎洞粘膜に炎症は見られないとの返事をいただきました。
6と7番の間にかなり高い中隔がありましたので、ラテラルアプローチではなく、オステオトームテクニックを用いました。
最終のオステオトームΦ4.0mmで骨補てん材を入れて、ボディー径Φ4.2mmのワイドネックをセルフタップで埋入しました。
これにより、手指感覚では、しっかりとした固定が得られましたので、1回法でオペを終了しています。
4か月後くらいからオステルによるISQ値を調べていって、65以上になった時点で補綴に移っていきます。
今までのステージドアプローチ+ラテラルウィンドウテクニック+完全埋入手術に比べると、患者様への身体的、時間的、コスト的負担は、圧倒的に少なくなると思われます。
一昨年、左下に当医院でインプラントを行っていましたが、今回右上の欠損に対してもインプラントを希望されました。
術前の3D CTでの埋入シミュレーションです。ここでシュナイダー膜の肥厚が認められたので、耳鼻科への対診となりました。
オステオトームテクニックで補てん材を填入しながら、粘膜を挙上していきます。
7番部位の骨が薄いところは、ドリリングで穿孔しないようにピエゾサージェリーを使用して、ソケットホールを形成します。
使用したストローマンワイドネック8mmのSLActiveです。
埋入が終了したところですが、しっかり固定ができています。
術後のCT画像での確認です。